『相棒16』第11話 ネタバレ&あらすじ感想 陣川警部補帰国!女友達の“友人の自殺”についての相談にのる!!

スコットランドヤード(イギリス)の研修から陣川公平(原田龍二)警部補が、無事に帰国しました。特命係への挨拶もそこそこに、さっそく「花の里」で右京に相談事がある様子で…。英国で揉まれた陣川は、成長して還ってきたのか!?活躍が見ものな今話デス。

ロンドンで知り合った咲の相談事

相棒16
特命係の杉下右京(水谷 豊)と冠城 亘(反町隆史)が就業後にくつろぐ「花の里」に、陣川が顔を出しました。かたわらには、ロンドンで知り合ったという岡村 咲(真野恵里菜)を伴っています。

その咲の親友・武田麻里(川村ゆきえ)が渓谷に飛び込んで自殺したというので、その真相を右京たちに調べてほしいとの事でした。死ぬ直前に「いろいろとゴメンネ、私はバカで。バイバイ」というメールを咲に送ってきた麻里でしたが、その“死”に疑問があると言うのです。陣川も、まだ配属先が決まっていないので手伝う気は満々のようでした。

翌日、陣川と咲が現場を見に行っている所へ、右京と冠城も現れて合流しました。外傷がなく、“事件性なし”と判断された事を伝えに来たのでした。

その山深い渓谷は立ち入り禁止になっている程の危険な場所でした。そこで、児童福祉施設で仲の良かった咲、麻里、良子、亜弥の四人は「死ぬ勇気があるかどうかの、度胸試し」をしていたと言います。右京は咲に「親友の死に疑問があるなら、納得がいくまで調べてみなければいけません」と暗に協力する事を匂わせたのでした。

死んだ麻里の交遊関係を探ってみるも…

そもそも咲がロンドンへ渡った動機は、組関係の人間に捉えられた麻里を救う際に「ボコボコにして逃げた」ためでした。常道でいけば、そのトラブルを疑うのが筋ですが組対5課の角田課長(山西 惇)によれば、組織ごと壊滅して主だったメンバーは服役中との事でした。

そこで、男性関係に視線を変えると「シュガー」と呼ばれる白いスーツを着ている男が浮上してきました。勤めていた水商売の店の同僚に聞き込んで、そのシュガーの部屋に赴く三人(右京、冠城、陣川)でしたが、そこには咲も来ていて部屋の前で鉢合わせをします。咲にも、思い当たる男がいたというわけです。

室内に踏み込むと、そこには薬物中毒の女性がいました。その男・黒土圭司は確かに白いスーツを着ていて麻里と交際していましたが、本物の「シュガー」ではありませんでした。黒土はシュガーの事を「オレの前任者(麻里の元カレ)だろ」と言いました。
さらには、鼻のきく冠城には、咲からも薬物の匂いが感じたのでした。陰性反応でしたが…。

仲良し四人組の絆

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真相究明が膠着状態の中、サイバーセキュリティ対策本部の青木(浅利陽介)が新情報を持ち込んできました。麻里のスマホから、動画が1件消去されているらしいのです。

その元データの在り処については、咲が心当たりがあるらしく三人を案内しました。そこは、児童福祉施設時代に大事なモノがあると隠していた祠の中でした。そこには16年前に麻里が使っていたガラケーがあり、その中に残された動画データを急いで青木に分析させました。

するとそこには、覆面をした男を相手に売春をしている亜弥の生々しい姿が写っていました。それを盗撮したのは麻里だと咲は言いました。児童福祉施設の四人組は「シュガー」にそそのかされて少女売春をさせられていたのでした。
そして動画は、自分たちの身を守るための保険的な意味合いで撮っていたというのです。

この事を知っているのは、当事者の四人とシュガーだけです。右京たちは残りの二人・参議院議員の成澤良子と中井亜弥に会いました。動画から起こした写真を亜弥に見せて本人確認すると共に二人に最近、シュガーと会ったかを尋ねました。答えは「No」です。

麻里はシュガーに会い、過去の犯罪をネタに恐喝して逆に殺されたのでは?と考えられました。。麻里は「スナックを開いて、自分をリセットする」と同僚に言っていた事とも合致します。

麻里のリセットとは「自殺」だったのか?

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ところが事態は、またしても一転します。シュガーことは反社会的組織に籍を置いていた佐藤春樹は、1年前から若年性アルツハイマー症と末期ガンで入院中。とても麻里殺害ができる状態ではありませんでした。

そこで右京は考えを変えました。恐喝されて困るのは、“社会的地位がある”人物。つまり、麻里の周辺では良子しかいません。右京は青木から得た追加の情報で、消去された動画がもうひとつあったのを知り得ていました。

良子がセミナーで児童福祉について講演した帰りの駐車場で、「ここから先は推測になります」と断ってから、右京は話しはじめました。おそらく、ガラケーから消去された動画は“良子が写っている”モノだった。麻里はその動画を使って良子を脅迫する事を黒土から強要された。そこで、1度は「自分をリセットして、スナックを開くため」に良子に会いに行きますが、友情と良心の呵責に耐え切れずに動画を消去。

そして、自らの死で友達を裏切った罪を償おうとしたと、右京は自説を語ったのでした。
「麻里さんの死で、自分の過去を葬り去ろうとしましたか?」

さらに重ねて、「あなたは止めようと思えば、麻里さんの自殺を止められたはずです。それをしなかったのは、保身が頭をよぎったからですか?」と尋ねました。
良子が答えに窮している時に、ナイフを構えた咲が突進して行きました。それを陣川は素手で握りしめて、咲を止めました。咲に犯罪者になってほしくなかったのでしょう。

結論としては、麻里は当初の見立て通りに自殺でした。良子は議員を続けて、児童福祉の充実に向けての活動をしていくとの事でした。咲は薬物依存から抜け出すための施設に入って陣川たちに更生を誓うと共に「お世話になったから」と、それぞれにダメージグッズのネクタイピンをプレゼントしたのでした。

今話を見る限りでは、もう「陣川クン」とは呼びづらい逞しさがありましたね。ストーリーも前回登場の「陣川という名の犬」(シーズン14、第12話)からは、シリアス路線だし。嬉しいような淋しいような…。
今後は捜査2課に配属も決まった事だし、益々の活躍を期待したいです。ネ、「陣川さん!」。