『相棒16』第6話あらすじ&ネタバレ感想 妻の転落死の真相究明のために訴訟を起こした元刑事!特命係も動き出した!!

元捜査2課の刑事が、懲戒免職とした自分への処分は不当だと損害賠償を求めた裁判。この公判を特命係の二人も傍聴しています。原告には別の目的もあるようで、今回は上司・甲斐の指示で特命係が動き出しました。

妻の死因は自殺ではなく、事件性アリと判断した元刑事・早見

相棒16
警視庁捜査2課の元刑事・早見一彦(山田純大)が、警視庁を相手に裁判を起こしました。名目は“懲戒免職の不当と損害賠償の請求”です。早見の妻・幹子(宮本裕子)が歩道橋から転落して死亡。自殺と断定して処理されましたが、納得のいかない早見は独自に調査、前科のある知人・坂出に虚偽の証言をさせて「殺人事件」だったとデッチあげて懲戒免職されていました。

この一連の早見の行動を取り調べたのが、警視庁警務部主席監察官・大河内春樹(神保悟志)でした。その過程で“行き過ぎ”はなかったか?という旨での訴えです。

原告側弁護士で特命係とは因縁のある連城達彦(松尾 諭)は、証人として出廷した大河内に対して「取り調べに行き過ぎた行為はなかったか?」「不当に長時間の取り調べはなかったか?」と質問を浴びせました。そのうえで、新証人を用意しました。幹子は亡くなる寸前に隣接する公園で誰かと話しおり、その際に「私を殺すつもり!」と叫んでいたと言うのです。

特命係を統括する立場の甲斐峯秋官房付き(石坂浩二)は、部下の杉下右京(水谷豊)と冠城 亘(反町隆史)に事件の真相を探らせるべく命を下しました。

大河内監察官も「こういう時にこそ、ジョーカーの札を使うべきか」と、特命係と組んで真相の究明に乗り出したのです。

担当企業の顧問税理士の死

右京と冠城は、まずは早見の自宅を訪ねて「妻は脅されていた節があった」という情報を得ます。“多分、仕事上で何らかのトラブル”があったのではないかと早見は言っていました。加えて、この時期と重なるようにして「仕事に専念したいから」と離婚を切り出された事も話したのでした。

幹子はデータサイエンティストの仕事をしていました。この仕事は、AIビッグデータを駆使して顧客企業の様々な分析をする事です。幹子は数社の担当をしていたようでした。
こちらの捜査は大河内が担当していたのですが、幹子の死の直前にデータが削除されていた箇所がありました。ここに、特命の二人が合流し保存されていたデータを調べてみた所、1社について不穏な数値を残していた企業が挙がりました。

それが繁田電産という会社で、どうやら脱税(法人税法違反)していた事が読み取れました。それだけではなく、調べていく過程で同社の顧問税理士・根岸隆雄が1/20に転落死している事が判明します。1/10の電話から幹子の様子がおかしくなり、その10日後の出来事です。幹子の死と関連アリと見た特命と大河内は、さらに深く調べ上げて行くのでした。

幹子の死の真相とは……

相棒16
データから幹子は、繁田電産が不正を隠している事を知りました。そして、その不正を問いただそうとして根岸ともみ合った際に、転落死させてしまったのでした。
その現場には、実父であり現職代議士の松下隆司(藤田宗久)も駆けつけています。松下と根岸は、ともに国税庁OBで先輩・後輩の間柄でした。このカラクリで金の一部が政治献金として松下に流れていたのです。

根岸の死について、幹子は警察に自首し夫・早見にも成り行きを打ち明けると言い出します。どうしても政治生命を絶たれたくない松下は、娘・幹子に告発を思いとどまらせます。公園でも親子で改めて話しました。そこで発したのが、裁判で証人が聞いた「私を殺すつもり!」という幹子の叫びだったのです。
幹子は父の望み通りにデータを削除して、警察官の夫に迷惑が及ばないように離婚を申し出たのでした。そして、みずからの命を絶ったのでした。

逃亡中の坂出は捕まり「恩のある早見さんに頼まれて証言した」と供述、幹子が自殺という事は覆りません。松下には捜査一課の手が入りました……。

裁判の結果は描かれていませんでしたが、真実を知る事はできたようです。弁護士・連城が大河内に言った「動いたんですか、杉下さん?さすがだなぁ」という言葉が、右京の凄さを物語っていました。

この回を観るに当たっては「ピルイーター」(『シーズン2』)と「ギフト」(『シーズン15』)も押さえておく事をオススメします!