第二外国語を迷っている方必見!ドイツ語と他の言語との比較

トーテムです。

前回に引き続き、ドイツ語について紹介したいと思います。

大学生になる方なら第二外国語を選択して学ぶ人もいると思います。

ドイツ語は難しい、簡単と聞く人によってまちまちですが、実際にほかのヨーロッパの言語と比較するとこの点において難しい、この点において簡単というように言えると思います。

なので、今回は、ドイツ語がほかの言語と比べて(主に英語と)、簡単かもしくは難しいかをいくつかの点で教えていきたいと思います!

アルファベットの数

ドイツ語 第二外国語
英語では、アルファベットは「AからZ」の26文字ですが、ドイツ語にはさらに4つ、別なものがあり、合計で30文字あります。

その4つというのが、ä、ü、ö、ßです。
最初の3つはウムラウトというもので、それぞれ

  • ä: アーウムラウト
  • ü: ウーウムラウト
  • ö: オーウムラウト

といいます。

最後の1つ、「ßはエスツェット」というものです。

このように、ヨーロッパの言語には英語よりも多いアルファベットの数を持つ言語がいくつもあります。

他のヨーロッパの言語で言うと、例えば北欧ノルウェーのノルウェー語は29文字あります。

冠詞の数

ドイツ語 第二外国語
冠詞とは名詞の前につける単語の一種で、英語ではthe、a、anの三種類です。

ドイツ語が難しいといわれる一つの原因が、この冠詞の数・種類によるものだと思います。

ドイツ語には男性名詞、中性名詞、女性名詞の3種類があり、英語のtheに該当するもの、aとanに該当するものがあります。(複数形の冠詞もあります。)

さらにこれらの冠詞によって日本語でいう、「~は(1格)」「~の(2格)」「~に(3格)」「~を(4格)」と4種類の変化(格変化)があるので、ごちゃごちゃしてしまいます。

おそらくこれがドイツ語を学ぶ上で最初の難関になるかもしれません。

格変化の表を下に示しました。

定冠詞(英語のthe)
男性名詞 女性名詞 中性名詞 複数名詞
1格(は) der die das die
2格(の) des der des der
3格(に) dem der dem den
4格(を) den die das die
不定冠詞(英語のa, an)
男性名詞 女性名詞 中性名詞
1格(は) ein eine ein
2格(の) eines einer eines
3格(に) einem einer einem
4格(を) einen eine ein

モーツァルトの曲「Eine kleine Nachtmusik(アイネクライネナハトムジーク)」をご存知でしょうか?

英語では「A little Night Music」ですが、この「Musik」という単語は女性名詞なので、最初が「Eine」となります。

実際のところ、話すうえでは冠詞の間違えならドイツ語圏の人たちはある程度伝わります。

また、これに慣れてくるとドイツ語を読む際もこのルールのおかげで分かりやすくなるということもあります。

動詞の変化

中学校で英語を習うとき、「三単現のs」という風に習った方が多いと思います。

これは「三人称・単数・現在形」の略で、英語の場合の現在形の変化はこれだけになります。

ところがドイツ語はさらに動詞は変化します。

主語が「私」「君」「彼・彼女・それ」「私たち」「君たち」「彼ら・彼女ら・それら・あなた(がた)」の6種類で動詞の末尾が変化します。

例えば「作る・行う」という意味の「machen」という動詞はそれぞれ

  • mache
  • machst
  • macht
  • machen
  • macht
  • machen

という変化をします。

私は大学で動詞の変化を「e st t en t en (エストテンテン)」と習いました。

不規則動詞も存在しますが、規則動詞であればこの通りの変化をします。

類似の単語、他言語由来の単語

ドイツ語 第二外国語
ドイツ語はほかのヨーロッパの言語と類似した単語が多くあります。

発音は違うものの英語とつづりが同じ単語もあります。

例えば英語のinformation(情報)はドイツ語でもInformationです。

bank(銀行)もBankで、union(連合)もUnionとなります。

ドイツ語にはフランス語由来の単語もあり、それらはフランス語のような発音になります。

ドイツ語のChanceは英語のchance、フランス語のchanceと同じつづりですが、「シャーンス」とフランス語の発音に似ています。

他にも、理髪師という意味の「Frisuer」もフランス語由来です。

そもそもどの言語とどの言語が似ているのか

ドイツ語 第二外国語
以下のサイトでヨーロッパの言語の系統と類似性について図が載っています。

URL:
Lexical Distance Among the Languages of Europe

この図にもあるとおり、ドイツ語はゲルマン語派というものに所属しており、英語やオランダ語、北欧系の言語と同じ系統です。

フランス語やイタリア語、スペイン語などのヨーロッパの南西部側の国の言語はロマンス語に分類されます。

これを見ると、英語を今まで学んできた人たちにとってドイツ語はとっかかりをつかみやすいという点があります。

まとめ

語学を学ぶというのはどの言語にしても固有の難しさがあり、努力を続けないとなかなか上達しません。

ただ、ドイツ語にしても、ほかの言語にしても、興味を持ってやることが大切だと思います。

案外英語をやっていると、ヨーロッパの言語を第二外国語に選べば、まったく別の言語としてではなく、少しに他言語として比較的サクサク進めていけると思います。