why not は直訳と実際の意味がかけ離れている、英語ならではの表現の良い例です。そのまま「なぜ~しないのですか?」という意味で使われることもあることはありますが、ほとんどの場合はそれとは異なる意味合いで使われます。ここでは、よく使われる意味合い「提案・勧誘」と「強い肯定」についてみてみましょう。
目次
【スラング英語の教科書】why notの正しい意味と使い方
直訳的なwhy notの意味
why not を直訳すると「なぜ~しないのですか?」という意味になります。
例:”Why didn’t you do your homework?”
“Because I was sick.”
訳:「なんで宿題をしなかったの?」
「病気だったからです。」
「提案・勧誘」のwhy not
実際に直訳的な意味合いで使われることよりも「~しましょう」「~したらどうですか」という意味、つまり提案や勧誘をするときに使われることの方が圧倒的に多いです。この場合、why not ~ing? という言い方をします。
または、Why don’t you~?という言い方もあります。Why don’t you~?は「なぜあなたは~しないのですか?」という意味で使われることは滅多にありません。Why don’t you~?で提案を示すフレーズになります。
例:”Are you free on Friday night?”
“Yeah, I’m kinda free.”
“Then, why not going to the movie together?”
“Sounds great!”
訳:「金曜の夜、空いてる?」
「そうね、まあ空いてるといえば空いてるかな」
「それなら、一緒に映画行かない?」
「いいね!」
例②:Why don’t you do your homework before dinner?
訳:夕食の前に宿題をしたらどう?
why not ~ing? の返事
why not ~ing?と聞かれたら、どう返事をすればよいのでしょうか。
相手は何かをしない理由を聞いているわけではないので、becauseで始めるのは誤りです。
相手の提案に乗るか乗らないかを答えましょう。
以下に、いくつか例を載せてみました。
(相手の提案に乗る場合)
・Yes, let’s! (やりましょう!)
・I’d love to! (ぜひやりたい)
・With pleasure. (喜んで)
・Sounds fun/interesting (楽しそう)
(相手の提案を断る場合)
・No, thank you. (結構です。ありがとう)
・I’d rather not. (やらない方がいいと思う)
・Absolutely not. (絶対に嫌)
例:”Why not driving to the lake?”
“No, thank you. I have to work this afternoon.”
訳:「湖までドライブしない?」
「ごめんなさい、今日の午後は仕事があるの」
「強い肯定」のwhy not
why not は、しばしば「強い肯定」の意味で使われることがあります。直訳すると「どうして~しないのか」から転じて「ぜひ~しましょう!」と言いたいときに使われる表現です。この意味で使う場合は、疑問文に対して “Why not?” とひとこと言えばOKです。
例:”We will be late for the meeting! Shall we take a taxi instaead of taking a bus?”
“Why not?”
訳:「打ち合わせに遅れちゃいそうだ!バスで行く代わりに、タクシーを使おうか?」
「ぜひそうしましょう」
このように、英語ではnotを使って強い肯定を表す表現があります。たとえば、”I couldn’t be happier.”(これ以上ないくらい幸せ)や、”I can’t thank you enough.”(心の底から感謝している)などです。あわせて覚えておきましょう。
まとめ
【スラング英語の教科書】why notの正しい意味と使い方
・直訳的なwhy not の意味
・why not ~ing? の返事
・強い肯定のwhy not
引用・出典
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